針山の怪

日々生活していると、衣服に支障が生じてくる。
ボタンが取れたり、ズボンの裾がほどけてきたり・・・・・。
糸と針の出番である。

針はどこの家庭でも、針山と呼ばれる小さなクッションに何本か刺されている。
マチ針もきっと何本か用意されているはずだ。

この、頭部に赤・黄。青などのぽっちんのついた針は、針山の上でお行儀よくしてくれる。
ポッチンが取れてしまわない限り。

最近よく針仕事をする。
新しく何かをつくることはもう少なくなったが、買ってきた衣服を自分の体型に合うように、あるいは好みのスタイルに修正することには情熱を燃やしている。

先日手に入れたシャツブラウスの襟・袖・丈を直すべく、裁縫道具を出した。

針が1本見当たらない。

私はいつも作業が終わると、マチ針18本、木綿襟締め針2本、ふとん針(短)1本、刺繍針2本をちゃんと数えて収納している。

おかしいナ、中に入ったのかナと針山を探ると、イタッやっぱりこの中だ。
うん?まだ何か入っている。

ペンチの小さいのを道具箱から取ってきてギュッと押してみた。
2本ニュッと顔を出した。

それから出るワ出るワ、なんと15本物縫い針が隠れていた。

それにしても、和裁用の短い針など買ったこともない。

謎だ。

もう30年くらい使っている針山をシゲシゲと見る。

誰がどのようにして、何のために針を仕込んだのか?

 

謎は解きようがない。

出てきた針は、針供養箱に入れた。

絶対に私の針ではないと呟きながら。

(玉麗)

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