風景画

クローゼットの整理をしていると「額から出した作品」と書かれたポリ袋が出てきた。個展の折売れなかった作品はまとめて収納しているが、額に入れたままだとカサが高いので、取り出してこのように整理する場合がある。

ちょっと昔をのぞいてみようと袋から出すと、まず目についたのが15号ほどの縦長の絵、龍である。なかなか力強く勇壮な構図にまとめている。

これは郷里の恩師の依頼で描いたもの、2枚のうちの1枚だ。あと10枚ほどあったが、じっくり見ていたら片付けが終わらないので、再び袋に入れて収めた。その後、色紙1枚描くことを自分に課していたので取りかかる。

実を言うと、私は風景が苦手である。どうしても好きになれないので、この分野ではちっとも腕が上がらなかった。もういい加減イヤだという気分を捨ててモノにしなければ、と近年強く思うようになっている。

そこで本日色紙1枚は雪景色にした。他の作家の臨写をしてみようと思い立ち、適当に選ぶ。

出来上がった絵をみて娘が言う。「苦手意識が消えてるんじゃないの」そうなのだ。じっくり描くと心に決めたら、イヤダの気持ちがなくなって、筆が自由に動いてくれた。

出来上がった絵は玉麗流の繊細な風景画。今までササッと描くことばかりにとらわれていた。ゆっくり時間をかけて描けばこんなふうになってくれる。

まだ進化の余地があることを確認出来て、これが初心に返るということかと、感慨深い。

(玉麗)

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