梅見。
この風雅な行楽は、毎年藤井寺で教室が終わった午後に、もう10年以上続いている。
春の行事のひとつになった。
場所は、菅原道真公を祀る道明寺天満宮。
本殿の裏側に氏子達が大切に育ててきた梅林があり、毎年見事な花を開花させ、地元民や遠方から訪れる人々の目を楽しませてくれる。
春の陽光を受けて、白・紅・桃・緑っぽい白などの丸い蕾や花達は、見る人の心をゆっくりとほぐしてくれる。
老若男女、子供連れが行き交い、芳香を心ゆくまで楽しむ様子が、平和であることの喜びに満ちているように感じられた。
そのひととき前、私達は「MONZEN」という名の店へ寄った。
天満宮のすぐ前に、古民家を改築して作られたお食事処。
週替わりで提供されるメニューが変わる。
提供者達は、これから店を持とうと頑張っている若い人達だという。
町のお世話役森田さんが、地ビール造りを研修されて腕を磨き、そこでつくったビールが提供される。
コロナ以前、町のお祭りで墨ライブをさせて頂いたご縁があるので、奥のビール製造所に伺って、森田さんにご挨拶。
それもこれも、天満宮の氏子であり、藤井寺玉麗会のお世話役のKさんが計ってくれる全てであった。
Kさんの豊富な話題を耳に、食事と梅見を楽しんだ半日。
快い疲れと陽に当たった心地よさに包まれて眠りについた私は、1度も目を覚ますことなく朝を迎えた。
ベッドから起き上がったのはなんと、7時半であった。
(玉麗)