決めつけてはいけない

『ロングジレ」は誰でも似合うアイテム、気軽に羽織ってみましょう』

店頭に、透ける白のジレ・長袖Tシャツ・ややバルーンのパンツを着たマネキンが立っていた。

ジレ以外は黒である。

なるほど、シンプルに統一すれば、ジレの長さでスラッと見える。

ジレとはベストのこと。

 

私は今まで長い服を敬遠してきた。

歳取って
「トイレでモタモタするのがカナワンナア」
が第一の理由。

背が高くないので、ゾロっと長い上着はかえってチンチクリンに見えると思い込んでもいた。

 

それがそうでもないと気づいたのは、黒いワンピースをジレ風に着こなすことを思い立った時。

確かにディスプレイでもそのようにセットしてあった。

 

しかし私にはやはり長すぎたのでカットして、後ろ身頃にタックを入れたりして、玉麗龍の着こなしを研究した。

娘の言葉も大いに役に立った。

「ハリーポッターみたいで可愛いよ」

 

あと何年こうやって生活を楽しむことができるのかはわからない。

けれども、時折街に出て、「今」を感じてこよう。

歳を取るとかたくなになっていく。

こうだと決めつけている自分を、野放しにしてはいけない。

いやいや、そうではないかもしれないと言う、もう1人のワタシを抹殺してはいけないのだ。

 

幾つになっても発見は必ずある。

1ツの発見があるとソレと丁寧に付き合うことも大事だ。

例えば今回のジレ。

長差を変えたり、着方を研究したり・・・・・。

 

元気になれば何でもできそうに思ってしまうが、体力と相談することを第一に。

無理はほんのちょっとだけにしておこう。

(玉麗)

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