どこからか響く音が耳障りで、なかなか寝つかれなかった。
朝は朝で5時過ぎから。
寝不足は即、体にこたえる。
寝室の模様替えをしたら気分が変わるかもと思って、部屋の中のものをリビングへ移動。
うわっ こんなにあるのん?
私のベッドから出た寝具が、所狭しと放り出された。
なにしろ、敷物だけで4枚もある。
なぜ?と言われたら。フワフワがイヤだからとの理由だが、それにしても・・・・・。
もともと、雲の上の寝心地なんぞとの謳い文句に惹かれて買ったベッドなのに、私の好みに合わなかった低反発マットレス。
ひっくり返して少し固い方を使っている。
下着やインナーの入った6段のケース。
小物の入った小さな3段ケース。
ベッド。
1m×2mの屏風4枚(箱入り)。
これだけで部屋の3分の2を占める。
決して広くはないけれど、マア寝るだけなんだからとは思っている。
それにしてもベッドってこんなに重たいものだったンかいな、とウンウン引っ張っていたら、ちょっとそこまで出かけていた娘が帰ってきた。
「腰大丈夫?」
と言いながら、腰痛ベルトを2ツも巻き付けている私の腰を見て笑う。
「アレ、まだ捨てへんの?」
折りたたみマットレスのことだ。
「うん、マア」
と歯切れの悪い返事。
私の脳裏には、暑くて寝られへん、とかエアコンは冷えすぎる、と言い出す夏の様子がチラチラする。
広いリビングで眠ろうと思う時、アレが要るのだ。
物の位置を変えたらけっこうスッキリした。
今夜はきっとよく眠れるだろう。
頭の向きを変えた。
夜中にもし目を覚ましたら方向を間違えるかな、との心配はある。
ベッドに入ったら、「あっち」とようく体に教えてから眠ることにしよう。
(玉麗)