あの日々のこと

調べたいことがあって、2005年のブログを読んでいる。

自分が書いたものなのに、結構面白くて、調べものそっちのけで次々と読んでしまう。

ワンコ(風太この歳3歳ぐらいか)のこと、
友人のこと、
日々の出来事、
絵の話・・・・

多岐に渡るそれらは、今から15年も前のことだから、当然のことながら今より15歳若い私が綴っている。

あまりにも忙しくて、しょっちゅう体調を崩している。
めまいが頻繁に起きて難儀している。

それでも結構元気で、10日間寝ていたとか書きながらも、個展の準備で走り回っている。

円光寺の絵もこの頃に描き上げた。
天井画の龍を描いている様子を記した文章で、当時のことを思い出した。

風太が邪魔をするので浴室に閉じ込めたら、飛び蹴りで余計ウルサくなったこと。
やっと静かになったと思ったら、扉に映ったシルエットがうなだれていたので、心痛める話など、遠い昔のことでもあり、つい先日のことのようにも感じられる。

テーブルの上の風太の写真に心の中で話しかける。

写真は口角が少し上がって、ちょっと笑っているような顔に見える。
大変だったけど楽しかったねェ、あの頃。

今わが家のペットはカエルである。
3匹のうちジャンゴは時々、ソレ、風太が空から指南しているんじゃないの?と思えるような所作をする。

例えば「じっと顔を見て、近くへ寄っていくとゴハンもらえるよ」
なーんて。

カエルを通して風太を偲んでいる私達。

繰り返し読むことのできる記録の素晴らしさを実感しながら、昔日の思い出にしばし浸った中秋の午後、陽射しが、冬に向かっていることを告げている。

(玉麗)

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