アゲハはまだ来ていないと書いたが、私達が見かけなかっただけで、もうすでに黒虫が葉を食べていた。
あ〜あ・・・
まだ蕾は開いていないのに。
受粉して結実するまで網はかけたくないと思っているのに・・・。
日向は23度くらい上昇しているのだろうけれど、家の中はヒンヤリしている。
カエル達だって未だ冬眠気分でウトウト。
けれども生存期間の短いチョウや虫達は、今こそばかり活動しているのだ。
今飛来しているアゲハはたぶんサナギで越冬して、最近羽化したものに違いない。
冬の子は体が小さい。
その子達が産卵し、孵化した黒虫が脱皮を重ねグリンになり、モリモリと新芽を食べる。
春の子は初夏アゲハになる。
そのアゲハは立派な羽根をもった大きなチョウとなる。
大きなアゲハが産んだ子が大きくなるかと言えば、そうでもない。
その子の育つ季節には柑橘の新芽が少ない。
すでに葉は大きく固くなっている。
わが家では、3年間で700頭あまりのアゲハを飼育した時代があった。
娘はチョウの飼育職人みたいであった。
サナギになるためグリンは大移動する。
最初の頃はそれを防ぐことができなくて、脱走した虫を追ってベランダ中を捜し回ったことがあった。
2年めは、部屋に入れたら、今度は天井近くまで登って行った子もいた。
アゲハがベランダで飛び回っている姿を見て、思い出し、色々あったナアと当時のことが目に浮かぶ。
(玉麗)