わが家以外の周辺で起きたこと、その状況などを聞くのは新鮮で心躍る。
掃除の合間、Aくんが話してくれるネコの様子に思わず笑ってしまった。
彼の家のネコは、家に閉じ込められていないようで、時々狩りに行っては戦利品を飼い主に誇るらしい。
コタツの中からトカゲのしっぽが出てきた時はびっくりしたと言う。
しっぽがあるとうことは、本体がどこかに隠されていると咄嗟に考え、しばらくコタツの中に入れなかった。
その時の彼の様子を想像して吹き出してしまった。
私の推理では、ネコはトカゲを追いかけてネコパンチをお見舞いしたが、トカゲの本体にダメージを与えることはできなかった。
しかし、仰天したトカゲはしっぽを切り離し、必死で逃走した。
ネコは残ってまだ動いているしっぽを咥えて、意気揚々と帰宅したのだろう。
またある日、イタチを追って走り回っているネコがAくんの目に止まった。
よくよく見ると、ウチのネコ!であったそうな。
彼の自宅は、まだ自然がいっぱい残っている場所なんだろう。
イラズラネコに振り回されて、うわあ!!と大騒ぎしているAくんを思うと、彼には申し訳ないが何とも愉快で思い出し笑いをしてしまう。
狩りをする活発なネコの話はよく耳にする。
トカゲよりもっと長いものを持って帰ってきて、後始末に難儀したとか、小鳥を捕まえてきたとか・・・。
卒倒するくらいびっくりすることがあるという。
そういえば私も一度目撃した。
4階から木に飛び移り、ズッコケて壁に投げ出され、それでもめげることなく、マンションの壁を垂直に駆け降りたツワモノのネコを。
あれは忍者のなせる技だ。
いや、忍者の方がかの生きものを真似ていると言った方が、正しいに違いない。
(玉麗)