リビングにデンと置かれていた物置。
100人乗っても大丈夫!というあのイナバの。
敷物の上にようやっと乗せ、1人引っ張る、1人押す、でスルスルと動き、アトリエ(教室)へ移動。
雑多なものをいっぱい詰め込んだ。
扉にはひと目でわかるように明細を書いて貼っておいた。
花台が2ツある。
机も2ツ。
さてこれをどのように配置すれば、動きやすく、本棚の本が取りやすく教室へ持っていくもの一切が置きやすくなるか。
この部屋は元々生徒(会員)が10人座れるようにと注文して、机・イスを選んだ。
しかし、時とともに教室の様相も変わる。
元在った机はすべて処分した。
イスも当時のものはもうない。
コロナ禍がさらに輪をかけて変遷を促した。
私達の仕事はストックしておかなければならないものが多い。
墨ライブや教室以外での体験会を計画すれば、機材とも呼ぶべき道具類が増えてくる。
今は倉庫兼作業場の体を成すこの部屋。
この一室があるおかげで、私達はゆったりとした住環境の中にいることができる。
リビングで私達が話していると、ジャンが時折反応する。
まるで聞き耳を立てているように、頷いたりもする。
キミ達との付き合いも長いネ。
もうずうっと昔から、わが家にいるみたいな気がする。
カエルと意思疎通ができるなんて、思ってもみなかったことだ。
ここに移ってもう20年を迎えようとしている。
仕事歴40年の半分をこの場所で過ごしたことになる。
(玉麗)