大きな洋タンスがあったが、扉の具合が悪くなって不用品に出した。
娘は、この中に入れてあった服などをキャリーハンガーに掛けているが、部屋の中がスッキリしていないのに服が目に触れるものだから、何とも鬱陶しい。
ついにクローゼットを取り付けることになった。
トイレの巾木がそっくり返っているのも気になるし、扉のかたいのもなんとかしたい。
ずっと気になっていた冷蔵庫の位置を移動するとナルト、予算は随分オーバーした。
食器棚は作り付けではなく、安いものをどこかで手に入れようとなって、工事の予定日が決まった。
工事といっても大層なものではない。騒音もないだろうし、3日もあれば終了する。
ここへ転居してもう15年以上経つ。
その時は台所まわりを残して全部リフォームしたから、大変であった。
前にも書いたが、間仕切りのないガラーンとした空間を、風太が喜んで走り回った。
時々私のところへ戻ってきて、「広いネ、広いネ」と言っているように足元にドンと跳びつく。風太はまだ2歳になったばかりの頃だった。
昨夜、会報に載せる過去のブログを選ぼうと、4〜5年前のノートを読むと、風太との交わりが蘇る稿がいくつもあった。
あまりにも面白くて、娘に「もう11時過ぎてるよ!」と言われるまでやめられなかった。
言葉を発しない犬でもこんなに愉快な出来事があるのだ。これが人間の孫なら一体どんなことになるのか。
しかし、孫がもしいたらクローゼットを作るぐらいの費用では、とてもじゃないが追っつかない。
体力・気力共にどれだけ消耗するンだろうと想像すると、ホーッとヤレヤレが一挙にやってきた。
(玉麗)