秋刀魚ってこんなにおいしかったンだ。
脂が多いので苦手な魚であった。
焼くのも手こずる。
わが家にもほとんど煙の出ない
ロースターがあるが、
それでも魚のにおいが少しでも
部屋に漂うのを嫌ってベランダの隅に
出しているほどだから。
今年は豊漁と聞いているが、
“これはちょっと高いナ”と思索しながら買った。
アタリであった。
苦手とは言いながらも季節の味。
自分では焼かず◯◯食堂で焼いてもらって
1年に1度ぐらいはお昼ごはんに食べる魚。
(たぶん冷凍ものなので、
そうおいしいものではない)
それが秋刀魚の認識であった。
しかし、考えを改めねばならない。
とにかく
生きのいいのを見つけてくることだ。
それを、食の段取りを見計らって焼き、
すばやく食卓へ。
熱々じゅうじゅうに、
大根おろしとスダチのしぼり汁、
濃口しょう油を少したらして
いただきまあす。
これぞ、秋刀魚の正しい食し方。
秋刀魚を食べようと思ったら
少し高めかしらんなどと躊躇することなく
新鮮なものを手に入れること。
これに尽きる。
(玉麗)