友人はミナミ派で、
私が梅田(キタ)へおいでよ、と言うと
“イヤ、ナンバの方がおいしいものがある”
と言って譲らなかった。
今も“食べものはナンバ”と言うが、
先日の大阪駅探訪で考えが変わったらしい。
“ミナミは田舎やワ、梅田の方がオシャレ”
何かを手に入れた訳でもなかったのに
ウキウキとご機嫌で、
すっかりキタ派になってしまった。
何より早朝から街へ出てウロウロ歩き回り、
よくしゃべり、よく笑ったことにいたく
感動したみたいだ。
“又来ようネ、朝から!!”
私は朝から少し頭痛がしていた。
あまり気乗りではなかったのかもしれない。
しかし屋上庭園へ着いたとたん
スーッと頭の中のモヤが晴れた。
空は高く風が心地よい。
都会のド真ん中にいることは、
右手に見える高層ビルが教えてくれる。
なのになんて気持ちが良いのだろう。
まるで郊外ののびやかな場所に
立っているような開放感!
スズメの鳴き声が里山を思わせる。
街中でもこんな所があったのだ。
友人ならずとも、又来ようと思ってしまう。
それも早朝から。
(玉麗)