盆は人の縁(えにし)が蘇る季節。
長いあいだ疎遠になっていた人たちから、思いがけなく電話をもらったりする。
「年賀状もらったのに返事出さなくてゴメンネ。」
と近況報告があった人が2人。
25年の彼方からやって来た1人。
いずれも同郷で関西在住。
後者は家を新築した際、玄関に飾る絵を注文してくれたというのに、姿形(すがたかたち)を思い出せない。
「私たちは先輩を誇りに思っていますよ。」
と言われて恐縮するばかり。
なにしろ25年以上前のことで、以後おつきあいのなかった後輩なのだ。
記憶のシナプスが繋がらないことを許されよ。
高校時代の1ツ後輩だった彼は、同級生と集まるたび私のことを話題にしてくれて、グループの1人は郷里に帰った時、円光寺の天井画を見に行ってくれたという。
ありがとう、次の近畿同窓会はぜひとも出席して、彼らにお礼を言おう。
昨夜、というより早朝か、ゴォ〜ッと音がして目が覚めた。
珍しくこの時間まで1回も起きていない。
台風が来た!!
明日だと思ってベランダの鉢を下ろしていなかった私は、慌てて外へでた。
ゴウゴウ鳴っているのは公園の樹々であった。
ビルの間を強風が通り抜け、恐ろしい音がそのあたりに渦巻いている。
幸いベランダ側への風はほとんどなく、鉢たちは全て無事であった。
背の高い木を降ろし、天井まで伸びている樹々は紐でゆわえた。
これでたぶん大丈夫だろう。
ベッドへ戻ると幸いなことにまた眠ってしまって、目が覚めたのは7時前であった。
朝食後、娘がプレイランドにカエルたちを放してリビングへ連れて来た。
ごはんを食べさせ、ウンチが出た。
おしっこいっぱい、と大騒ぎ。

外は嵐の通過で荒れている。
(8月15日 記)
(玉麗)