土筆(つくし)は春の野辺の代表的植物である。
シダ植物門トクサ目トクサ科トクサ属スギナ
と、なんとも長ったらしい。
進化過程でたまたま「つくし」になったシダ植物は、成長して胞子を飛ばし、次の生息地を見つけた。
そこには水分が充分あった。
水の中を移動して巡り合ったオスとメスの胞子が結合し、地中で次の「つくし」となるべく成長を遂げ、春めでたく地上に愛らしい姿を出すことができた。
以上は、私が資料を読み、作成した文章である。
胞子を飛ばすことは知っていたが、オス・メスがあり、水中で結合するなんて知らなかった。
そりゃあ歩けないもンね。
スギナとつくしは地下茎で繋がっていることも知らなかった。
スギナはつくしの養分になっていることも。
牧野富太郎博士でなくても、ちょっと植物に興味のある人なら、春になると顔を出すこの愛すべき形状の土筆(つくし)の不思議を思ったことは、きっとある。
ほんの少しの資料では、「つくし」の全てを知ることはできない。
しかし知ったところで、論文を書く訳でもないんだし・・とも思う。
やあ!今年も顔出したネ。
これでいい気もする。
いや、今年も彼らと会ったことを記すべきだろう。
私は絵を描くヒトなンだから。
(玉麗)