8月手本「サギソウ」描き方のコツ

(Mさんの作品)

暑い暑い夏のど真ん中、涼しげな手本が登場しました。

「サギソウ」です。白いサギが羽を広げて飛んでいる姿に似ていることから、この名前がついたそうです。花屋さんでも売っていることがありますが、育てるのは非常に難しく、可憐なビジュアルそのままにとても繊細な花だと言えます。優雅で可愛らしい純白のこの花を嫌う人はまずいないのではないでしょうか。

花の下からぴょこっと出ているしっぽのようなものは、「距(きょ)」といって、先の部分に蜜がたまります。この、「距」はスミレなどにもみられます。「けづめ」とも呼ばれ、闘鶏などの鳥のすねの後ろ側にある突起の部分です。一部の花にあるこの部分も、鳥のけづめのように見えたため同じ漢字が使われるようになったのかも・・・しれません。(玉麗説)

一見、難しそう!と思われるかもしれませんが、じっくり描きこむパターンの絵ですので、とにかくぼかしをきれいに、花の部分をゆっくり丁寧に描くと、うまくいきます。完成した絵は、誰もが「きれい!」と言うに違いありません。真夏に涼を運ぶ、作品となりました。

 

距について参考にしました。→「距(きょ)とは—コトバンク」

距についての面白いお話。→「生きものこぼれ話」

ランの距についての解説。→「鎌倉蘭友会—季節のお手入れ ランの距は何をするのか?距はどうして長くなったのか?」