春は突然に終わり、初夏が帽子を振りながらやってくる。私がまだオロオロと病んでいるというのに・・・・・
仕事をしてはいけない日を決めて、久しぶりにカフェへ出かけた。ア・ラ・ラ、閉店のお知らせが出ている。4月末で終了だったらしい。ということは、おたまをブラ下げて花見の帰り立ち寄ったのが最後だったンだ。
楽しみがひとつ消えた気がしてショボンとなった。気落ちの私に娘が「またよく似た店ができるって」となぐさめてくれた。
まぶしく晴れ渡った空、4人乗りのボートが3艇、競争して川を滑って行く。川べりに近づいてようく見ると、小さな魚が群れを作ってハネながら泳いでいる。雀が水浴びに夢中になっている。
満潮が近づいて水量が少しずつ増してゆく水辺は、橋から見るよりもずっと澄んでいた。かすかに海の匂いもする。この辺りは、この季節は、やはり素晴らしい。
(玉麗)