身につけるもの、持つもの、すべてに於いて
軽さを重視するようになった。
もう10年以上も前からのことだが、
近年その傾向は強くなった。
バアサンになったらこうなるのだと思っているが、
私はどうやら人一倍、それが顕著に現れているようだ。
ハンドバッグは卒業したと言ってもよい。
新規購入はもう何年も前からゼロで、
もっぱら布製の、それもそこにあるものの中で
一番軽いものにしか目がいかない。
中に入れるものも極力少なくする。
ところが友人のUさんは
けっこう重い革製トートにいっぱい物をつめて、
ちっとも気にしていない風である。
彼女のバッグからはいろんなものが出てくる。
お茶の時ナプキンがなかったら、
「ハイ、これ」と濡れティッシュ。
ドーナツを半分残したら、
「ハイ、これ」とナイロン袋。
予報に反して雨が降っても、
「ハイ、カサ」となる。
魔法使いは力持ちでないと、ダメらしい。
さすがにほうきは入っていないみたいだが、
ひょっとしたら、羽根ぼうきぐらいは
持っているかもしれない。
(玉麗)