カエル達は皆元気一杯育っている。
各々に性格が異なり興味深い。
一番のひょうきん者はジャンゴで、
私達に対して、警戒心をまったく持っていない。
たいてい姿をさらしている。
カエルハウスのフタの上が
お気に入りの場所らしい。
冬場はヒーターにいちばん近く暖かかった。
私達にアピールするにも好都合のようで
頭を上げた良い姿勢でじっと見つめられると、
何か声をかけてやりたくなる。
彼の本来の目的はたぶん
「ジャンゴ、どうしたの?」
と言ってもらうことではなく、
餌を与えてもらうことだと解ってはいるが、
私達はネットで、わが家のカエル達と
同期と思われるカエル4匹を見て以来、
あんな風には育てたくないと考えている。
それらは一番大きなジャンゴの、
10倍以上の巨体であった。
自然体の中で育つとしたら、
きっと毎日はエサを捕獲出来ないだろう。
当然体格は巨大化しない。
わが家はその方式でいこうとなって、
2日に1度エサを与えることになった。
それも大量ではなく体に見合った分を。
ジャンゴは食いしん坊なので、
もっと食べたいだろうと思いつつも
グッとがまんして与えない。
「ハイおやつ」と甘やかせる時もママあるけれど。
体をプクッとふくらませて四肢を踏ん張ったり、
右腹に触ると、サッと左へ向き、
左をつつくと右へサッ、頭をなでると下を向く。
私の親指ほどのいきものが、
せいいっぱいの反応をしてくれる。
このいじらしくも愉快なしぐさに
思わず笑ってしまう私達を、はるか天空から
風太が眺めているに違いない。
(玉麗)