さて昨日のブログでご紹介した7月後半手本のアスパラ(と、草)です。一見とてもシンプルなこの作品、注意すべきところはどこか?
まずアスパラ。3本のアスパラの位置関係です。もっとも描きにくいところは2本のクロスした部分です。気をつけないと、下にあるアスパラの上部と下部がずれてちぐはぐになってしまいます。
次は、グラス。ピルスナーグラスのような繊細な雰囲気です。この線は絶対にベタッと黒くしてはいけません。絶対に!全体のバランスが重要です。
グラスに挿した草。傾きに注目してください。安易にすぐ描いてはいけません。水が入ったグラスを置き、草を入れる。そうするとどんな風になるか、想像できない場合は実際に植物でなくてもよいので、容器に細長いものを挿してその様子を見てみて下さい。そして葉のかたち、ピンときた方はいらっしゃいますか。真ん中の葉が象眼を作っています。四君子の1つ、蘭の葉をイメージしてください。
もうひとつ、私が気にする点は、余白です。余白とは紙の白い部分。当然、余白ですからそこには何も描かれていません。その余白をどのように描くか。矛盾を感じた方は、それはどういうことなのかすこし想像して頂きたいと思います。
(雪)