トックリバチはワルサをしないことがわかった。
しかし、アシナガバチはそうではない。
私は過去に刺された経験があるので、彼らが非常に攻撃的であることを知っている。
その時のことは、今思い出しても腹立たしい。
昼間、何かの間違いで私の部屋に入ったアシナガバチは、天井にくっついていて夜中にボトっと落下した。
私はその真下で眠っていた。
手の上に落ちた蜂はショックで気狂いしたらしく、私の指に毒針を打ち込んだ。
どうなったかは想像に難くない。
中学生ぐらいの時のことだ。
以来、アシナガバチは私の憎き敵となった。
ヤツが、モッコウバラの新芽から出る蜜が好物だなんて、知るよしもなかったが、4〜5日前からベランダに飛来していることは知っていた。
モッコウバラに巻きついたアサガオの花がらを取り除いていた時、2匹のアシナガバチが攻撃してきた。
コノヤロウ!
ここは私の陣地だゾ。
敵中へなぐり込むとはいい度胸だ。
確かこの辺に置いたはずと、大ウチワを探し出し、バッサバッサと大風をお見舞いした。
2匹は慌てて退散し、私は事無きを得た次第。
次に威嚇しようものなら、電気ショックの虫撃退ラケットで撃ち落とすからね。
中学生の私は降って沸いた災難に、痛い痛いと泣きながらも1人で対応した。
電気をつけると飛ぼうとしたハチに、何かをぶっつけ、引き出しからハサミを取り出してチョーーン!!
私は温和な女の子であったが、防御とは何なのかを知っていた。
しかし蜂のひと刺しはキツイ。
私の指はみるみる腫れ上がってズキズキした。
蜂は1度刺すと、針が抜けて死んでしまうというが、ほんとなのだろうか。
(玉麗)