書類を整理していると、玉雲塾へ通っていた頃の写真が出てきた。今に比べて何と若い!!(当然のことであるが)おでこは陶器のようになめらかで、大きく見開いた目からは志が伝わってくる。頬はふっくらと、筆を持った指先までやわらかさが感じられる。あれから20年か。月日の為せる技とは斯くも・・・・・
この書類束は、本を出版した時のもの。確か、会員のご主人がカメラを得意とすると聞いてお願いした。作品の写真もたくさんある。原稿を入れた封筒が出てきた。玉雲先生直筆の推薦文も。目をかけて頂いていた当時のことが、懐かしく蘇る。
「自己表現の可能性を、いつも新鮮で誠実な態度で追求されている澁谷さん、あなたの芸術は更に高度な格のあるものへと昇華されると信じています」と最高の賛辞を頂いた。
玉雲先生、遥か天空の彼方から下界を眺めておられますか。若さと身を削いで、ようやく何か見えてきた感じがします。先生のおっしゃった『美の世界の核心』とはなかなかに遥かなるものであると、青息吐息のこの頃になってやっと気付きました。
あともう少しだけがんばろうかと、写真の私につぶやいている。
(玉麗)
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