春は終了の時、始まりの時、別れがあり出逢いが待っている。
近所の男の子はもう大学生になるという。お母さんが、その子が生まれる前から絵を習ってくれていた縁で、時々会うと声をかけてきた。といっても、行動時間が違うので、1年に1度会うかどうか・・・。
先日お母さんから、その子が1人住まいをすると聞いた。彼女は淡々と語っていたが、1人息子が家からいなくなるときっと寂しいことだろう。大阪府内らしいからすぐ行けるし、帰っても来るだろうけれど。
各々の家庭、各々のドラマ。
桃がほころび、桜が舞い散り、椿、木蓮(もくれん)、連翹(れんぎょう)、雪柳、山吹、鈴蘭、蒲公英(たんぽぽ)、菫(すみれ)、蓮花(れんげ)・・・・・
賑やかで華やかな少しばかりの寂寥漂う春が、ゆっくり爛漫のときを迎えようとしている。
(玉麗)