取材が殺到する、なんてことはまずない。
だから来客と言っても、身内・知人なんだけれど、やはり整頓した部屋で迎えたいと思う。
今日来客がある。
わが家はチラかす人がいない。
いや約1人いるが、今のところ彼女の部屋と、もと教室だけに納まっている。
とにかく全てのものはパッと目につく所においておかないと忘れる、と言う。
ケースに入れて積み重ねるとか、引き出しに入れるとアカン、とのたまう。
街中の住まいとしては決して狭くはないと私は思っているが、持ち物すべてをひと目でわかるようにしておくとなると、平積みになる。
いや、積んではナラナイのだ。
そうなると、その辺り一帯いっぱいになるのは必定。
「これ、なんとかなりまへんか」
「なりまへん」
的な応酬をなん度も重ね、結局私が根負けしてしまった。
しかし近年、さすがに若い時のようにはならなくなって、マアそれなりになるようになっている。
さて、本日の掃除である。
教室には部屋を半分隠すスクリーンがある。
来客の時はこの後に荷物道具一切合切移動して、私が作ったオフホワイトの大きな布を掛けておく。
これでゴチャゴチャしたものは一応、視界から消える。
掃除機をかけ、モップで水拭きし、棚や窓際の埃も拭き取る。
資料用の本が壁一面にズラッと並んでいる。
そこにスヌーピーや白い虎、恐竜などのぬいぐるみが在る。
思い切って捨てようとしたが、結局ゴミ袋に入れたのはステゴザウルスのみ。
ポイポイ捨てられるものとそうでないものがあるのも、仕方ないこと。
取材と書いて思い出したのは、2年に1度個展や親子展を開催していた華やかなりし頃のこと。
新聞社が入れ替わり、来てくれたことがある。
たぶんこの時が一番多かった。
それでもたかだか4社ほど。
知名度のない作家はそんなものだ。
しかし、取材される方はけっこう緊張する。
展覧会が終わった後は必ずと言っていいほど、1週間あまり寝込んでいた。
はるか昔の出来事は、本当にあったのかなとさえ思ってしまうほど、淡淡としている。
(玉麗)

