カエルがこんな可愛い声を出すなんて、ほとんどの人は知らない。
私たちだって知らなかった。
子犬に似た声を出すことも、もちろん知らなかったことだ。
涼しくなってエアコンを切ると、彼らはリビングに移動してもらえる。
そして、私たちのことを観察できるようになる。
起きている間、といっても目をつぶって寝ないのだけれど、いつも私たちの動きを注視しているようだ。
ケージに近づいたら、ひときわ愛想のいい顔をしてじっと見てくれる。
たまにお辞儀をするように頭を動かせたりもする。
自分たちでエサを調達できない彼らは、私たちにアピールすることで「ごはんちょうだい」と伝えてくる。
暑い間、あまり活発ではなくエサも5日に1度くらいだったのに最近は毎日ちょうだいと訴える。
与えるとよく食べる。
娘が「冬眠する前ってよく食べるンじゃないの」と言う。
そうかもしれん。
この子たちはヒーターの中でぬくぬく過ごすから、土に潜って眠ってしまうことはないけれど。

今日は涼しい風が吹いて爽やかな秋日和、どこか郊外へ出かけたくなるが、今朝の体調は上々とは言えない。
「青の交響曲」のパンフレットを横目に見ている。
一緒に住んでみないと、その人の性格はわからないとよく聞く。
いきもの全てそうだろう。
カエルを飼うなんて思いもよらぬことであったと言いつつ、もう8年半が過ぎた。
手間のかからないこの子たちは、私たちの生活に笑顔を運んできてくれた。
長生きして欲しいと願っている。
(玉麗)

