莫妄想(まくもうぞう)

亀を描きたい人はけっこういる。

なぜなのかは聞いていないが、単に亀が好きな人もいるだろうし、亀は万年生きると言われて、長寿の証として水墨画の画題になるからかもしれない。

本日、亀の手本完成。

亀だけではと思い、「莫妄想」という禅語を入れた。

「まくもうぞう」と読む。

“妄想すること莫(な)かれ、雑念を捨て、純粋な心で「今」に臨め”

というような意味である。

私はよく呪文を唱える、と書くが、時折この莫妄想を呪文にすることがある。

テクマクマヤコ〜ンって年でもないし、あまり長いと覚えられない。

マクモーゾーと心の中で唱えて雑念を払う。

何かを始めるキッカケとしては、キッパリとしていい響きだと思う。

ところで亀を描く時、マクモーゾーとは言わなかった。

そのせいかどうか、亀の左上に鰻の稚魚みたいなポヨヨ〜〜ンが落ちた。

しまった!

しばらく考えていたが、このままにしておこう。

消そうと思えばできるが、亀の思索的表情を見ていると、これはこれで面白いと。

亀は何事かを考えている。

そこへ鰻の稚魚がヒョロヒョロと現れても、一向に気にしない。

まさに莫妄想ではないか!

何事も面白がるところから始まる、と言った人がいたかどうか(?)

会員の皆さんは真似をしないで下さい。

これは偶然がつくった絵。

皆さんはまた別のハプニングを楽しんで頂きたいと思います。

来年3月の手本です。

(玉麗)

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