緑のラビリンス

特別教室の日、朝いつもより早く出発したので新御堂が混んでいた。

やっと抜け右折し、少し走ったところで降ろしてもらった。

今日は長丁場なので千里中央で少し時間を潰してから行こう、とゆるゆる歩き出す。

千里中央は何でもある不思議な街であった。

しかし老朽化しあちこち閉店して、その輝かしい日々はすでに過去のものとなってしまった。

今や賑やかな頃の「思い出」しかない所になっている。

 

新しく生まれ変わる計画はあるらしいが、私が元気なうちに完成するとは思えない。

それでも北千里に比べると阪急デパートがあるだけに、ぐっと都会的ではある。

 

車を降りたことのない所から緩やかな坂道を上ったり下りたりしながら、まずは北千里行きのバス停を確認した。

学生がベンチに座っていたので問うと「ここから乗ったら行きます」とのこと。

千里中央というだけあって、ここを拠点にあちこちへバスが出ているようだ。

 

デパートで買い物をしたら11時をすぎてしまった。

12時までに行けば良いとは思ったが、少々慌ててパン屋へ入り小さなパンを2つ手に入れて、誰も座っていないバス停のベンチでそそくさと食べた。

ほどなくバスが来て、乗る。

 

ところが、別の方向に向かって走って行く。

そうか、北千里直通ではなく、千里丘陵のあちこちで人を乗せたり降ろしたりしながら進むのだナとは思ったが、ほんの少し不安で外ばかり見てた。

それで感じたことだが、千里の住宅街は本当に緑が多い。

そしてその樹々が1年のうち最も輝いているのがまさに今、なのだ。

こんなことでもない限り通らない場所を、バスに揺られながら遠回りしたのは、緑のシャワーで目を洗うためだったのかもしれない。

 

教室へ入ると、皆さんもうすでに描き上げて、あとはぼかしをするのみとなっていた。

今回の特別教室では、ここが最速であった。

4頭の馬はどれも生き生きと、飛び跳ねていた。

(玉麗)

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