あとはよろしく

寒くなってきた。
床暖だけではさすがに冷えるので、電気ストーブを使っている。

アゲハが先日羽化したが、寒いので羽根を動かせる力が弱く、飛ぶことが出来ない。
このままでは可哀想なので、ケースに入れて飼育することになった。

2頭とも女の子です

 

グリン達の育ての親役の娘が、親側のアゲハの面倒も見ることになった。
私はそのどちらもの補助的役割をしている。

彼女が仕事の時、葉っぱを入れたり、ケースの掃除もたまにする。
が、アゲハへの給餌は出来ないことが、やってみてわかった。

ハチミツを水で溶いてティッシュに含ませ与えるのだが、よく見えなかったり、アゲハに嫌がられたり・・・。
つまり、娘のように上手く、口吻に蜜を吸い上げる手助けをしてやれないのだ。

「悪いけどちょっとの間待っててくれる?」
2頭は仕方ないナアと言いたげに、大人しくケースの中でとまっている。

冬にこの子達が吸う蜜のある花なんて、あるだろうか。
花屋へ行って探してこようと思ったら、雨が降ってきた。

先夜は娘が入浴中、グリンが3匹脱走した。
今回は捕まえたが、彼らはサナギになろうとして葉っぱから離れ、ケースをよじ登り、机の足を伝って床に降りる。
そしてどこか彼らが「ココ」と決めた場所へと移動する。
虫と侮っていたら、またたく間にどこかへ消えてしまう。

越冬サナギ9つ この後さらに6つグリン(幼虫)がサナギになる予定です

 

わが家では時々、取り逃したのがサナギになって、やがて羽化した子の抜け殻が、壁の隅の方で見つかることがある。
扉をたまたま開けていた時に飛び立ったのであろう、幸運なアゲハは又、この家に戻ってきて次の世代の卵を産んで去って行く。

『あとはよろしく!』
なのだ。

(玉麗)

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