「リヒテンシュタイン」と名前をつけて丹精込めて育てていたゼラニウム、朱赤で鉢から溢れ出るように咲いている様はまさに圧巻。
サツキが枯れてハゲ山になっている場所に移すことにした。
なにしろ立派に育ったものだから、1人で移植するのは無理と判断し、娘に手伝ってもらうことになった。
道行く人が吸い寄せられるように側に来る。
「何という花ですか?」
「キレイですネ」
「赤が素晴らしい」
口々に言ってくれる。
黙ってじっと見入っている人もいた。
昨年花壇を作った時はぺラルゴを鉢のまま置いていた。
これも赤であった。
女性はブルーのアジサイやピンクのマーガレットを可愛いとかキレイとか言うが、男の人の目はまず赤い方に向くようだ。
実験しているようで興味深い。
「リヒテンシュタイン」は当分の間、道行く人々の目を奪い続けることだろう。
この、目立つ花の周りにワイヤープランツと言う名のグリーンを挿し芽しておいた。
うまくいけば根付いて花が終わる頃には、新芽をいっぱい伸ばしてくれる。
数ヶ月後、この空間が緑で覆われる日を待とう。
(玉麗)