陽が照ると、とても暖かいリビング。
床暖と電気ストーブ(3段階の1にしている)を使用しているが、台所と一体になっている、いわゆるLDKなのでけっこう広い。
となると曇った日などはホコホコとはいかない。
じっとしてテレビを見ていたら、何となくうすら寒くなる。
アレあったよナアと探し出したコート。
表面にシルク、裏にナナメ縫いで細長く切断したフォックス毛を取り付けている。
総毛皮だったらたぶんかなり重くなるし高額にもなるだろうが、超軽い。
私でも買える値段であった。
たぶん30年ぐらい昔に手に入れたものだ。
その頃冬は、ここ数日のように寒かった。
愛用していた、というよりこればっかり着ていたように思う。
袖を通した瞬間からフワッと暖かい。
さすがフォックス。
でもよくみると、表のシルク面に擦れて白っぽくなった箇所が2〜3、見受けられる。
家の中で身につける分には何ら支障はないが。
ルンルンで羽織り、毛皮の有り難さを感じている。
最近では毛皮はダメと言われ、市場では見られなくなった。
しかし、昔の物を引っ張り出して利用するのは理にかなっている。
捨てなくてよかったとつくづく思う。
しばらく手にしなかった筆を動かせている。
後期の手本はまだ数枚しか出来上がっていない。
昔の、作品にはなり得なかった下図などを取り出して、今日はアカハラ(鳥)を描いた。
イチイの木に止まって赤い実を食べている。
イチイの実は種に毒があるとか。
鳥は消化する前に排出してしまうから、大丈夫なんだろう。
イチイの木って見たことない気がする。
ましてや実など口にしたことはないが、甘くて美味しいと書いてあったので、食べてみたい気もする。
1枚の絵が出来上がるまでには、いろいろな過程がある。
まず何を描くか決める。
資料、あれば現物を調べる。
それにまつわる話なども集めておく。
そしてイメージ図、折には下図を作り、本画に移行。
作品ではなく手本でも決して気は抜かない。
気になる箇所があれば描きなおす。
皆さん、手本を大切にしてくださいネ。
曇っていた空に太陽が顔を出した。
一気に暖かくなるリビング。
春を予感しながら、秋の絵を描いている。
(玉麗)