夜、カネタタキの音がひときわ寂しく聞こえてくる。
あの虫たちはもっと寒くなってきたら息絶えるのだろうか。
それとも木の葉の下に潜ったり、セミの抜け穴に入ったりして冬をやり過ごすのか。
今回の不調は10月14日から始まっている。
私の日記帳は、その日のメモのようなもので、少ない時は2〜3行、多ければそれなりに書くが、あまり詳しいものではない。
目の悪い私にもパッとわかるように、不調の日はX印をつけている。
もう半月以上経つ。
その間に1〜2度良くなったと感じられる日があった。
Xのついていない日だ。
後半X ばかり続くし、お腹も少し痛いので胃腸科へ行った。
一度も検査したことがないと言うと、もし大腸ガンであったとしても触診ではわからないし、検便でも見逃す(表に現れない)こともある。
内視鏡で調べたらわかりますと言われた。
そのつもりで来たのに、何か引けてるナアと思いながら、しばし逡巡の後、11月5日に決行となった。
東大医学部出身の俊才は、グルテンフリーなぞ知らないと言う。
医学的根拠のないものだと決めつけておられたが、勧める医者もいるというのにナア。
今に立証されて、ホラねと言ってあげる日が来ればいいけど。
好き嫌いに関わらず、とにかく調べてみなけりゃわからないンだから、そうするより他ない。
毎日頭痛が続き、微熱があって、寝たり起きたりの状態。
お腹を洗浄して、隅々までカメラが通る。
ポリープがあれば即座に除去される。
近代医学は手際良くやってのける。
私が眠っている間にすべての事は終了するのだ。
これに恐怖を感じない人はたぶん、想像力が著しく欠如しているに違いない。
(玉麗)