太陽さん

昨夜、ミュージシャンチームの皆さんのリハーサルに参加させて頂きました。

フィドル、ギター、チェロ、バウロン。さらにチェロが加わって、あらたにパートも増えて、とても魅力的で壮大なテーマ曲です!

今回の私の課題・・・

それは、コラボレーションによる共同作業の難しさと楽しさを知ることです。

絵を描く作業は1人きり。1人の世界にひたってつくりあげてきました。他の人はいない、まるごと自分だけの世界を高めるのみなのです。また教室では、「先生」と呼ばれる立場で、これも1人。愚痴を言い合う同僚はいません。お手伝いして下さる先生はいても、基本1人です。

一方、慣れているとはいえ、ミュージシャンの皆さんは実にスムーズに融合し、忍耐強く何度も音を合わせてひとつの音楽を作り上げてゆきます。そのすがたを目の当たりにして、感動というか衝撃というか、とても勉強になる体験をしています。

テーマを作曲されたフィドラーの大森さんは、指導もされていることもありじつに優しく、でも的確にみんなをまとめてゆく様子は、あのイソップの「北風さんと太陽さん」でたとえればまさに太陽さんのような存在です。1を言えば10察知してくれる頼りがいのある熟練の桜井さんとはあうんの呼吸。私の中には、この方々への信頼感と安心感が生まれました。はじめてのコラボレーションで、私は幸運にもメンバーに恵まれたのです。

音が生まれ、流れ、消えてゆく。音楽は、楽器のミスタッチもライブ感がありよいものです。仲間がフォローし合える。しかしながら、絵はそうはいきません。ミスタッチひとつでもそこに証拠がありありとのこる・・・・・。全部、自分。この試練、わかっていただけますでしょうか。

でも。今回は、1人じゃない、そばに陽気な太陽さんたちがいます。音楽につつまれて、冒険したいと思います。

 

絵を描く作業は1人きり→「四季の姫と神獣たち〜屏風絵からうまれたものがたり〜」