ケッコ、ケッコ、ケッコ。
我が家に居る3匹のうち、スリムと名付けられた彼は、同じくマルコによく踏んづけられる。
時折であるが、このような声を出す。
いつもは、ク、ク、ク、ク、クと口ごもっているが、よほど頭にきた時にこう言って、私達に訴えるのではないかと想像する。
その声を聞くと飛んで行って、「コラッ、マルコどきなさい」とスリムの頭の上にいる悪ン坊をつまみ上げる。
マルコは3匹のうち一番の美ガエルで顔も可愛い。しかし行動はなかなかの悪(ワル)である。両脇をつまんでも声を出したりしない。スリムを踏んづけるなど序の口で、おっとり型のスリムは、しょっちゅうマルコにエサを取られている。
2匹を同じハウスに入れているとはいえ、空間は広いのに、なぜか押しくらまんじゅう的生活をしている。
隠れ家も2ツ入れてあるのに、たいてい同じところに入って、必然的にマルコはスリムを踏んづけて居る。
彼らは夜行性なので、昼間はほとんど寝ていて、夕方から深夜にゴソゴソ動き出す。
昨夜は1時半頃、物音で起こされた。
それからしばらく眠れなくて、今日は体調がよくない。今夜から彼らのハウスをベランダへ出そうと思っている。
カエルに睡眠を邪魔されたといったら、田んぼに囲まれた平和な田舎暮らしかと思われる。
田んぼでゲコゲコ鳴くのもかなりウルサイらしいが、カエルハウス(ポリの衣装ケース)の壁をよじ登ってはパタンと倒れ、手足で壁を掻くキュルキュル音だって、けっこう耳障りではある。
おまえ達、今夜からお仕置きだからね。
(玉麗)