スリム捜索顛末3/3

スリム捜索は明日に続行となったが、娘の部屋から台所へ戻ってきて気が付いた。

「あそこはまだ念入りに探していない」

教室の本棚の一番奥。
娘が捜したと言っていたが、ひょっとして見落としている可能性もある。

布バッグ、額を包む大きな風呂敷、布製旅行カバン、それらをひとつひとつ取り除いた。

下から2番目ぐらいに手をかけた時、何かがこぼれ落ちたような・・・・・

おった!

ホンマ??

スリムや!!

寝たフリを決め込むクセのある子が、薄目を開けて小さくなっていた。

 

その夜、わが家の生きものは、人間もカエルも疲れと安堵でグッスリと眠った。

翌朝早く目が覚めた私は、すぐカエルのケージを点検した。

ン?
またしてもスリムがいない。

慌てることなく隣のマルコハウスを少しだけ持ち上げて見ると、2匹がダンゴ状になって眠っていた。
スリムのケージの水入れに、小さなウンチが1コ・・・。

娘と大笑いした後、隠れていた所でしなかったのはエライネ、と褒めてやることにした。

(玉麗)

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