スリム捜索は明日に続行となったが、娘の部屋から台所へ戻ってきて気が付いた。
「あそこはまだ念入りに探していない」
教室の本棚の一番奥。
娘が捜したと言っていたが、ひょっとして見落としている可能性もある。
布バッグ、額を包む大きな風呂敷、布製旅行カバン、それらをひとつひとつ取り除いた。
下から2番目ぐらいに手をかけた時、何かがこぼれ落ちたような・・・・・
おった!
ホンマ??
スリムや!!
寝たフリを決め込むクセのある子が、薄目を開けて小さくなっていた。
その夜、わが家の生きものは、人間もカエルも疲れと安堵でグッスリと眠った。
翌朝早く目が覚めた私は、すぐカエルのケージを点検した。
ン?
またしてもスリムがいない。
慌てることなく隣のマルコハウスを少しだけ持ち上げて見ると、2匹がダンゴ状になって眠っていた。
スリムのケージの水入れに、小さなウンチが1コ・・・。
娘と大笑いした後、隠れていた所でしなかったのはエライネ、と褒めてやることにした。
(玉麗)