きのうのことだ。
リビングには大きめのテーブルがあり、普段、食事・仕事・作業など、あらゆることを行っている。
外出しようとイスから立ち上がった私は、あることを思い出した。
慌ててまた座り、テーブルの上のボールペンを取りメモをした。
そして、そのメモを見ながら電話をかけた。
途中でボールペンのキャップがないことに気づき、電話のあと捜した。
いや1度、固定電話が鳴って席を立ったが、すぐ切れたのでまた座った。
なのにないのだ、このテーブルの上にはどこにも。
整然としているので、外したキャップが転がってもすぐ見つかるはず。
そして、ふっと気づいた。
メモがない。
いや、メモもない。
大事なことをメモした用紙が忽然と消えた。
この時1番に思ったこと、それは恐怖であった。
ついに、私にもやってきた、やってきたんだ。
ついに、ついに・・・・・
前後のことが思い出せない!!!
1日が終わり、翌日教室へ出て、帰ってきた。
外出用のパンツから室内用に着替えるとき、ベランダでパタパタとほこりを払う。
その時、何か小さなものが手に当たった。
あったーーーーーーッ
私のパンツにはみな大きなポケットが付いている。
昨日電話に出ようとイスから立った時、何かが触れた拍子にキャップが飛んで、ポケットへスポン!だったのだ。
そして件のメモ用意も見つかった。
こちらはカレンダーに貼ってあった。
大事な予定のメモなので、これも立った時すぐにテープで止めたのだろう。
前者は不可抗力、後者はチト怪しいが、健忘症の範疇におさめてもいいだろう。
私は1人で大笑いした。
そして、「まだ大丈夫」と胸を撫で下ろしたのだった。
慌てていたり、忙しくしている時は要注意である。
それとメモは小さな紙など使わず、ノートに記そうと考えを改めている。
(玉麗)