色彩の好み

自分に合う色は時々で変わる。
年齢・気分・流行などに少しずつ影響を受け、ちょっと前までは好んで手を出していたのに・・・と自分でも驚くことがある。

私の服選びは、素材・色・デザイン・重量を素早く判断し、どれかにマイナス2点がつくと、諦める。
価格はその日の懐具合による。
べらぼうに高い店へは最初から足を向けないし、セールを上手に利用しているので、後で臍(ほぞ)を噛んだということも、今ではない。
いや、タマにはあるかな。

最近、赤系の服を着ても心踊らない。
試着はもちろん、近寄っても行かない。

身に付けるものの色の好みにおいては、ひどく移り気であることに今更ながら気がついた。
でも考えてみれば、それで当たり前のような気もする。

姿かたちや顔が変化してゆくのを冷静に見つめると、自ずと合う色も変わってくる。

けれども、友人はいつまでも赤が似合う。
彼女が地味な色合いのものを身に付けること自体、「ダメよ、ソレ」なのだ。
いつまでも若々しく華やかで明るいイメージが、彼女そのものだと信じているからだろう。

赤系の楽しさを教えてくれたのが彼女だった。
おずおずと身につけたら結構はまって、以後10年くらいピンクも含めてハツラツと輝く、色のマジックの虜になっていた。

ひょっとして、コロナが私の嗜好を過去へ連れ戻したのかもしれない。
しかし、一度味わった開放感あふれる色彩は、私の中にしっかり取り込まれている。

それはきっと、絵を描く上でも影響力を及ぼすに違いない。

Uさん、あなたは私の中の潜在色素を攪拌して、不思議なカラーマジックを仕掛けてくれました。
そういえば、マジック大好きだったネ。

(玉麗)

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