穂ジソ

私は田舎育ちなのに穂ジソを知らなかった。

いや、シソは裏の畑にあったと思うので見たはずだ。

けれども食べた記憶がない。

母が生の魚がダメだったので、刺身は食卓に出なかった。

父は酒好きだったから、きっとどこかのお店か宴席で食べていたのだと思う。

ナマコが好きだった父は、母が調理をしてくれないので自分で酢の物にして、食していた。

食べるか?と言われたが、母の影響が強かったようで、気持ち悪いと言って敬遠していた。

今も食べたことはない。

刺身はお造りとも言う。

やはり生のものはあまり好きではない。

ただ口は贅沢を知っているので、中トロの新鮮なのは美味しいと思う。

今の時季、穂ジソが添えられている。

それを刺身と一緒に口に含むしあわせ。

日本人てなんて繊細な食通なのだろう。

わが家のシソは今年あまり出来がよくなかった。

暑かったせいもある。

でも秋にはちゃんと穂ジソをつけてくれた。

オクラとワカメの酢の物に、あるだけの穂ジソを全部採ってきて、添えた。

1時間早く台所に立ってしまって、今中休みでブログを書いている。

本日は皿うどん。

ちょっと取り合わせがヘンかもしれないが、気がついた時に収穫しておかないと、あの小さな白い花が全部落ちてしまう。

(玉麗)

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