娘が精米のブログを書いていたので、私は糠漬けについて記す。
わが家の糠床はもう40年ぐらい経つ。
糠床を持っている人にとっては、40年なんてまだ若い方かもしれない。
今までに何度か書いたが、糠のほんの一部はかなりの歳月を経て今に至っている。
糠床は糠が命。
これが市販のものだと、何か混入されている。
スーパーで売っている糠は、必ず塩が入っているので便利という人もいるが、私は要らぬおせっかいだと思っている。
自分家の味付けにしたいのに出来ないのは困る。
米農家に「糠を入れておいて下さい」と頼めば無料で入れてくれるが、精米したてを食べようと思えば、やはり自分家でガーガーとやらねばならぬ。
大きな音が厄介で、最近は精米苦手意識になってきたので、娘が代わりに糠を作ってくれた次第。
スーパーの糠は古いのかもしれない。
それに比べて作りたての糠はイキイキしている。
かき混ぜると手指の中で嬉しそうに弾けている。
当然、この糠床で漬けた糠漬けは美味しいことが約束されている。
白菜漬けが特に別格になる。
きゅうりや大根・にんじん。セロリも上々。
小松菜・水菜もなかなかのもの。
漬物が無くてはご飯を食べた気がしない私には、糠床は宝物のようなものだ。
変質するのを恐れて冷蔵庫で保管しているため、冬場は糠床を混ぜると手が氷水に浸けたように感じる。
慌てて温水で温めないと、どうにかなりそうなぐらい冷たい。
しかしそれでも、ようくかき混ぜて糠床に空気を入れ、そしてまた押さえて抜く。
手入れを怠ると糠達は反乱を起こして、異臭・カビが生じてしまう。
明日あたり、白菜が頃合いになっているはずだ。
(玉麗)