ウチの子①

ウチで生まれた訳ではないけれど、“ウチの子”になった、いきもの達。

カエルのエサに捕ってきたゴミムシのたぐいの中に“リッリッ”がまぎれこんでいた。カネタタキのことだ。

この子もしばらくの間、“ウチの子”になっていた。いつか草むらに放してやろうと思いながら、きゅうり、メダカのエサなどを与えて飼っていたところ、フタを開けた時外に出てしまった。

夜のことでもあったし、ベランダは植木鉢がいっぱい。とても探すことは出来なかった。

次の日、倉庫の後ろでリッリッリッと鳴く。捕われの身の間は一度しか鳴かなかったのに!

でも外に出たら食べるものどうするの?きゅうりとメダカのエサを皿に入れて近くに置いてやったが、食べた気配はない。

3日後、掃除の時ベランダ側の私の寝室の窓を開けた。その時入ったのだろう。ベッドに入って眠ろうとすると、胸元でリッリッリッと音がする。

エッ???目覚まし時計の音じゃないよねコレと思ったが、疲れていたのでそのままウトウトした。

“リッリッリッ、リッリッリッ”

やっぱりすぐそばにいるナァ。“リッリッ”は心地よいリズムで私を眠りへ導いた。

翌日、特別教室で忙しかった。その間にリビングを通り、キッチンを抜け、洗面所まで行ったカネタタキは、洗濯機の中で歌い出した。

アラマア、困った子やねェ。明日洗濯出来ないよと何度か呟くと、いつの間にかキッチンへ移動していた。どうやら空き缶や空ペットボトルをポイポイ入れているビニール袋の中らしい。

大きな声でリッリッリッと楽し気である。“この子お母さんのこと好きみたいやナア、声に反応してるよ” 娘が言う。

(玉麗)

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