もうすぐ桜

(※画像は、今年の桜ではありません)

前半、花海棠(はなかいどう)を描いている。

2回目は八重桜。

描き終わる頃、あちこちで桜が満開になる。

桜の名を冠した何ともうるはしき地に住むようになって、もう20年以上経つ。
川の畔は、少しずつ整備されて様変わりしている。

公園の桜の下でバーベキューは禁止になっているが、集まってくるのはきっと遠方の人達だから、近隣への影響について深くは思いを致さない。

みんな集まって楽しくワイワイしている様子を見るのは心和むが。
“私も寄せて”と言ったら、“どうぞどうぞ”と言ってくれそうな・・・。
甘いかナ。

娘が会社に勤めていた頃、恒例の花見は帝国ホテル側の大川端であった。

その頃は、雪洞(ぼんぼり)をつけて、酒宴が始まり、賑やかであった。
毎年、「お母さんも呼んであげたら」と言ってくれて、一度だけ出かけたこともある。
10数年前のことなのに、遠い昔のことのようだ。

桜にまつわる思い出やものがたりの数々はどれも、淡々(あわあわ)として何とも儚気だと思うのは、私だけだろうか。

咲いている期間が短く、風や雨の仕打ちでハラハラと散るさまが、潔くもあり寂しげでもある。
なんて感じ入るのは、日本人だけなんだろうか。

そんなことをつらつらと書き、今年の花の季節を心待ちにしている。

(玉麗)

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