耳が薄いヒトである。
耳の肉付きが貧相なため、冬になると寒い。
というより、冷たくなる。
「うー冷たい」となってはもう遅い。
そうなる前に対策を講じておかないと、100パーセントの割合でしもやけになる。
すると、モーレツに痒い。
かきむしって、傷になる。
みっともない。
耳が薄いくせに、いつも放り出し状態になっているのがいけないのだ。
しかし・・・・
このベリーショートの髪で、どうやって耳を覆うというのだ。
仕方ないから、冬にはスッポリの帽子を被ることにしている。
帽子を選ぶのが毎年の課題になっている。
何しろ、切実な問題なのだから。
ふと思いついて、厚手のスパッツを切り、耳の型に縫った。
イヤーウォーマーである。
外へ着けて行けるような完成品ではないが、リビングでフロ上がりに着けるにはちょうどいい。
耳が暖かいと、体も冷えない。
これはいいワ。
「ホラ、見て」
娘に見せると、
「チェブラーシカみたい」
と言った。
(玉麗)