きゅうりはたぶんもう成らないと思うが、陽ざしよけにそのままにしている。
10日ほど前、ヘンな形のものがブラ下っているのに気がついた。
カボチャのミニ?と思いきや、そのうち足がニョキニョキ現われた。
よく見ると葉かげにもう1コ成っている。
枝は4メートルぐらい伸びている。
そのちょうどまん中当りに、このニコちゃん大王(注1)みたいなのが2ツ、そしてずっと先の方にまともなきゅうりが1ツ成っていた。
まともなのはサラダに入れて食べた。
ニコちゃん2ツは今日やっと切り取った。
なかなかおもしろい造形である。
歩いているようにも見える。
パンツをはいているみたいに見えなくもない。
テーブルの上に置いて写真を撮り、そのままにしているのが翌朝目に入った。
ユーモラスで何となくかわいくも思える。
色がグリーンと黄味がかったクリーム色なのでキモチワルイ感じはしないが、これもキモかわいいの部類に入るのだろう。
アトリエの棚にある小さな置物を並べてみると、風太(?)を先頭に行進しているような…。
冥土(天空の国)では、このようなパレードがあちこちで毎日のように行われているのかもしれない。
風太は楽しく暮しているだろうか。
そう言えば、『野菜涅槃図』というものを先人達は描いている。
伊藤若沖は、大根を中心に円を描いていろいろな野菜が集まっている図を残している。
きゅうりやなすは、少し涼しくなった今頃からのものがおいしい。
畑があったらナア、と又しても思いをめぐらせてしまう
ニコちゃん大王とパンツ君は、風太の遺影の前に飾ることにしよう。
(玉麗)
注1「ニコちゃん大王」とは・・・
ドラゴンボールの作者、鳥山明氏の作品「Dr.スランプ」という漫画の中に登場する、地球外生命体。
地球を征服するという目的を持って家来1名と共に宇宙からやって来る。
頭の部分がお尻の形になっていて、全身、顔のみであるのが特徴。
地球征服に来た宇宙人だが、怖さは全く無い。
地球のことを「チタマ」と発音する。