今年の春はゆっくり

春の歩みが遅くてイラついているのは、私だけではないと思う。

昨年はもう桜が咲きそろい、人の流れも何となくウキウキしていて快いものがあったが・・・。

リビングから見えるメダカの水槽に陽の光が降りそそいでいて、水の色がすぐ変色する。それなのに、水温は大して変化なく、3匹しかいないメダカは所在なげで、エサを与えてもツイと口をつけるだけ。パクパク元気よく食べて欲しいのに。

先日、松屋町の人形屋さんへ行った。ウインドウを覗いていると、「初節句ですか、どうぞ中へ入ってご覧下さい」と声をかけてもらった。私に男の子の孫はいない。「ハイ」と言えばウソになるし「イイエ」と言ったら見ている理由がない。

実は武者絵を頼まれて(手本)、確認したいことがあって見に行った。で、何と答えたかと言うと、「マア、そんなような・・・」とムニャムニャ言って、でもしっかり「馬に乗っている武者人形はありますか」と。まじめそうな店員さん、期待して下さったのならごめんなさい。

取材を終えての帰路、公園で小ぶりの桜に花がチラホラ咲いていた。牛歩のような春は、来週また少し後もどりするらしい。

見上げるようになった葉ボタンが、いっぱい花をつけている。
春は黄色から始まり、ピンク、赤へと移行する。ゆっくり待つとしましょうか。

(玉麗)

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