河童が、ソロキャンプで魚を焼いている図を描くつもりでイメージ図を作っていたが、テントやキャンプ用品を描くと、画面が賑やかになりすぎる。
で、焚き火に変更した。
「火を描くのって初めてですね。難しそう。」
「河童、描きたかったんです。」
「マフラーで、寒い頃だってわかりますね。」
教室ではいろいろな話が出て、楽しみにしていてくれたのがよくわかって嬉しい。
キャンプが流行っている。
息子がはまっているとかで、キャンプ用品をいろいろ揃え季節のいい頃は休みになると出掛けていた。
真夏はさすがに暑いのと虫が多いので休憩していたが、そろそろ動き出したようで先日電話があった。
私にほんとに行く気があるかどうか、行くとしたらどのような場所へ行きたいのか問う。
私は答えておいた。
「近くにホテルがあれば一番いいけど、山小屋風の宿泊施設でもいい。テントはやめとく。」
笑っている。
「なんて笑うのん」
と聞くと、
「ソレ、キャンプじゃないよ。」
と言う。
私は言う。
「いいねン、キャンプファイヤーがあって、みんなでワイワイ言ってるのが、いいねン。」
この年でテントに寝るのは少々キツイ。
でも緑がいっぱいあって、川が流れる音がして、トンボなんかが飛んでいたら・・・いいよなあ。
その辺りで絵を描くのもいいよなあ。
イメージが先行している気がしないでもないが。
息子は、がっかりするのを心配しているのかもしれないが、都会に住んでいるとは言っても田舎育ちである。
自然の中で遊ぶ術は知っているつもりだ。
風が涼しくなってきたら、あまり遠くないところで探しておいて、と言って電話を切った。
まずは絵で、キャンプファイヤーを味わうことにしよう。
(玉麗)