わが家を訪れるのは7年ぶりと言うN君が、野菜と柿をどっさり届けてくれた。
連絡を受けて私はキャリーを押してパーキングへ。
大きなどんこしいたけ・ブロッコリー・チンゲンサイ・ピンとした葉付き人参・大根・カブ・ネギ・小芋・柚子・吉野の柿!!
「エーッこの野菜作ったの?」
7年間のことがわからない私は、思わず言った。
彼は「まさか」と笑って、「今朝実家で採ったものです」と説明した。
N君の実家は奈良で、10年以上前だったか、長谷寺へ言った折、お母さんにお目にかかったことがある。
茨木市佐保の椿山の名物おじいちゃん(故人)の紹介で、初めて会った時、彼はまだ大学生だった。
その頃は趣味で写真を撮っていたが、そのうち助手を雇って広告関係の仕事をするようになったと聞いていた。
N君との付き合いはもう20年以上になる。ちょくちょく会っていたら変化はほとんどわからないが、もう14歳にもなるというお嬢ちゃんのお父さんであった。
帝国ホテル展の時、大きな花束を抱えてきたN君に、お嬢ちゃんへのお土産としてスヌーピーのお皿をプレゼントしたらしい。
私はそのことをすっかり忘れていたが、そう言われると、「ちょっと待ってて」とスヌーピーコーナーへ走って行ったのをおぼろげに思い出した。
椿山へ風太も連れて、一緒に出かけたこともあった。
ちょっと昔の出来事を、思い出話として若い友人と談笑できるのは、老年期の楽しみのひとつと曽野綾子さんが書いていた。確かにそのようだ。
帰宅した娘が加わってカエルの話になり、動画なども見せてより盛り上がった。
明日は、この新鮮な野菜たちをお鍋にして頂くことにしよう。
(玉麗)