改良は続く

帽子出来た!

たぶん春もののベレー帽、バーゲンで手に入れたものの私はこの種の帽子が似合わない。
この色ならツイードの秋色の庇(ひさし)をつけたら、秋物のキャスケットになる。

思い立って仮縫いまでしていたが、それからあまりにも暑くて秋物の手直しなど見向きもしなかった。
いや、カウンターに置かれたのを横目でチラッと見るが、ヤル気ゼロだったのに、今朝ふと気が変わった。

 

Tシャツの襟元が開きすぎているので、別布で付けた襟布はゴースだと思っていたが、オーガンジーであった。

黒地に白の和紙でよひらの花がデザインされたTシャツは白のオーガンジー襟で、格が上がったようになった。

 

教室へ着て行ったら皆さん褒めてくれて、いい気にさせてもらった。
どうやって付けているのですか、見たい、と言ったが、これは頑なにダメと断った。
グチャグチャに縫っている裏側はとてもお見せ出来るものではない。

 

さて帽子である。
これはお見せします。

丁寧に千鳥がけで縫い代の処理をしておいた。
ただこれも最後で力尽きて、糸が足りなくなった後は、ただのまつり縫いになった。
3センチほど。

 

もうひとつキャリーバッグがある。
Tシャツと同じ日に引っ張って行った。

ウン、なかなか使いやすい。
深さもちょうど良い。

これも皆さんに見てもらった。

「先生、器用ですねェ」
と言ってくれる。

嬉しい。

そうなると調子に乗って何でも改良してしまいたくなる。
今のところ見当たらないが。

 

私はキャメルブラウンにスモーキイブルーの配色が好きである。
高度な組み合わせだと思っている。

その日Hさんがその配色のスポーツシャツを身につけていた。
とてもよく似合っていたので、わっおしゃれな色柄ですねェ」
と褒めると、

「いやあ、娘がプレゼントしてくれたもので・・・私が選ぶとこうはいきません」
と照れておられた。

褒められると嬉しくなって、誰かを褒めたくなる。

娘さんのプレゼントは嬉しいもの。
それを褒められてもっと嬉しくなったHさんは満面の笑みであった。

人を褒めるのはタイミングが重要であることを実感した。

(玉麗)

 

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