12月手本 思いのまま(梅)

12月手本の梅です。大胆な梅の枝に、梅の花が・・・よく観ると・・・・・赤、白、ピンクと3色も!通常、梅の花は違う色の花が同時に咲くことはありません。この作品のモデルになったのは「思いのまま」という種類の梅です。

紅梅は、輪郭線はナシで顔彩で直接形をつくるように描きます。それを没骨(もっこつ)法といいます。一方、白梅を線描きした運筆を、鉤勒(こうろく)法といいます。

梅の枝は、ゴツゴツ、カサカサした感じを出すために水分を控えめにした渇筆(かっぴつ)で描きます。もしにじみが生じた潤筆(じゅんぴつ)になっても、それもまた良いものです。

同じ手本ですが、こんなに様々な作品が出来上がりました。どれもみな、味があって素晴らしいです。最後に黄と濃黄でボカシをかけ、さらに華やかになりました。ここしばらく、干支のサルや弁天さんなど細かくて可愛い作品が続いたので、今回の絵は水墨画らしいタッチで、2015年ラストを豪快に締めくくることができました。

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