友達と言えども、お医者さんに一緒に行ってくれる人はそうそういない。友人Uさんは、私にとって稀なる宝物のような人である。
墨ライブの日が近付いて、いろいろ準備に忙しいが、中でも当日の衣装について私と娘では意見が異なり、私は師の権限で合わせるように命じることも出来たのだが、師であり親子である関係は判断を絶妙に変化させる時がある。
結果、各自で決めることになった。屋外でのライブゆえ私にはサングラスが絶対必要で、なければフラッシュを浴びているような状態(まぶしくて目を開けていられない)になる。
サングラスももっと濃いのを用意しなければ。度付きでないと見えないし。
眼鏡店へ行ったら、目の表面が膜を張ったような状態になっているので、眼科へ行って下さいと言われた。
で、お医者さんである。
Uさんが以前行ったことのある眼科が、近所でも評判がいいので行ってみる?となって、連れ立って行った。
私が遠慮すると気遣ってくれたのだろう。「眼科検診に1年に1度くらい行って下さいって言われてるから」と、彼女も受診することになった。
その日、空を見上げると、白いジェット機が手でつかめそうに見えるほど青く澄んでいた。土手の桜がかすかに吹く風に乗って遠くまで飛んで行く。
「あともうちょっと元気でいたいね」
同級生(幼なじみ)だからこそ言い合える言葉がある。
(玉麗)