「火もまた涼し」の心境へ

パリが燃えている。
これはスポーツの祭典だから、おおいに盛り上がってほしい。

わが家はテレビ中継を見ることもなく、翌朝の新聞で日本勢の快挙に感嘆の声を上げる程度であるが。

大阪も燃えている。
大宇陀は涼しかった。
やはりココ、大阪が陽に焼かれてブスブスと火を吹いているとしか思えない。

昨日も暑かった。
夜は暑くて目が覚め、扇風機の風を強くした。

そして今日、もう1度上昇するという。
やはり、40度はすぐ隣にいる。
現実だ。

そんな日々に私は仏像を描こうとしている。
「描いている」と表現しなかったのは、ちっとも進まないからだ。

会員の「描きたい絵リクエスト」で風景の次に多かったのが、仏像。
観音様の絵は評判が良く、個展の折の出品ではなく依頼されて何枚か描いたことがある。

仏画は専門ではないが、何でも描ける人でありたい。

バサラ大将のようなカッコ良い仏像を描きたい人もいるかもしれないが、今回は白衣観音を選んだ。

何事も、先人の知恵と技が結集した作品を模写することから始まる。

仏画は特に決まり事が多く、制約があるが、私は美人画を描くつもりでまず美しさを第一としている。

仏像は鬼子母神や弁財天のように女性像がはっきりしているもの以外は、性別を超えた存在として表現されている。
しかしパッと見は男性像であることが多いのは確かである。

造形された意図、背景など詳しく調べれば興味深い。

デッサンの段階で時間を多く取った。
鉄線や肥瘦線を用いて墨のみで描く。

穂先の効く筆が必要である。
特に顔の各部を描くには新しい筆を使用したい。

夏の盛り、心頭を滅却して仏画に臨む。
いいではないか。

机の向きを変えてみた。

気分を一新するのも暑さ対策になるかもしれない。
その通りだ。

なんて言いつつ、ちっとも進まない。

(玉麗)

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