急激に秋になった。
台風のせいでもあるだろう。
Tシャツの上に羽織もの、チョコレートコスモス色とカーキの変形ストライプ、極細の強撚糸で織られた綿地は、秋色だが手触りは夏物である。
もう15年以上も前に手に入れたが、地味すぎてほとんど手を通していなかった。
そんな服はすぐに誰かにあげてしまうのに、なぜか置いてあった。
それが今役に立っている。
サンドベージュのパンツを合わせて教室へ着て行ったら、褒めてもらえた。
「秋らしい色ですね」
「生地がいいですネ」
「先生、この服風格がありますよ」
等々。
嬉しくなってこの組み合わせで各教室へ出掛けている。
ところがすっかり秋になって、サラサラしていて7分袖のこの服は、何となく腕がヒンヤリする。
キャリーバッグの中をゴソゴソすると、あった!
ハンドウォーマー、何かと便利なこのアイテム。
首が寒い時は、両方を繋いで巻きつけることも出来る。
手の冷えを防ぐにはもってこいのもの。
ちょっと前までは、いろいろ持ち歩くのがイヤだった。
重たいからが理由である。
キャリーバッグをお供にするようになったので、何でもポイポイ放り込める。
懐の広ーい移動手段。
今や私には無くてはならないものになった。
でもこれってスマホを入れておいても、歩いた数は正確に出してくれないことがわかった。
たぶん床がスムーズなところでは、振動が伝わらないのだろう。
と言って、ウエストポーチを別に携帯すると、トイレに行った時少々面倒。
目下の私の課題になっている。
台風が通り過ぎたらまた少し暑くなるのだろうか。
秋の短い昨今、とても気持ちの良い季節は、油断していると足早に過ぎて行く。