チョウを呼び寄せる花

外を見ていた来客が、ベランダの方を指して言った。

「ア、チョウが来ています!」

ベランダ側を背に座っていた私が振り返ると、アゲハ!

匂いにつられて来たのか、仲間の情報でこの家にはカンキツがあると教えられたのか。

残念ながらカンキツはもうない。

けれどもチョウを呼ぶと言われている花、ブッドリアが優しい香りを放っている。

先日は少し大きめのシジミチョウが来て、さかんに蜜を吸っていた。

ブッドリアは大きくなるにつれ、花穂をいっぱいつけて次々とかたまって咲く。

花の色も今回はきれいになってきた。

 

この花は蝶太郎さんからもらったもの。

2024年6月ちょうちょランドにて

 

彼のチョウハウスの横には、ふた抱えもありそうな、高さは私の背より高いブッドリアの株があって、いろいろなチョウが集まっていた。

 

日記を見ると「6月29日にちょうちょランドで林太郎さんと会う」と記されていた。

オオムラサキは今頃、休眠している頃か。

チョウを育てるのはけっこう大変である。

何年かやってみて、1,000頭近いアゲハをわが家のベランダから飛翔させたが、今夏は休止した。

いろいろ理由があってのことだが、一番の問題が幼虫が食べる葉の調達。

大きなみかんの木1本あれば心強いが、ままならぬ事でもある。

ならば、せめてチョウの吸う蜜を出す花をうえて、彼らの生活に貢献しよう、と今は思っている。

ブッドリアをもらったのは、そういうことだったのかもしれない。

この花は成長が早い。

地に植えるともっと大きくなるだろう。

ベランダではムリなので、せめて鉢を大きくしてやろうかと考えている。

(玉麗)

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